消費税が国を滅ぼす (文春新書) by 中北浩爾 ダウンロード PDF EPUB F2
この本では、所得格差を広げる消費税増税は、国を滅ぼし、経済にダメージを与えるので、消費税減税をせよとしている本である。
現在、日本の財務省は、経済のグローバル化と、日本の人口減少社会の為と言って、法人税と所得税を極端に引き下げ、その穴埋めを、消費税増税10%という事をやっている。
しかし、消費税は逆進性があり、金持ちも貧乏人から、税金を取るので、格差社会が生まれてしまったとしている。
また、消費税は、日本のGDP(約500兆円)の6割を占めるので、消費を抑制させ、日本を失われた30年にしてしまったことが上げられる。消費税を導入してから、日本は、全く、経済が成長せず、30年もGDPが増えないという世界でも例を見ない国となってしまい、アメリカや中国などの他国から、「反面教師」と言われて、とても、恐ろしい目で見られている。
そして、マクロ経済政策の常識である「不況の時に、減税をして、好況の時に増税せよ!」という大原則がある。消費税を0%→3%、3%→5%、5%→8%、8%→10%の4回のうち、最初以外の3回は、大原則を忘れて、大不況にしてしまっている。
大不況にした為、かえって、税収が落ち込み、財政再建ができず、その度に、国債を発行して、景気対策をしなければ、ならなくなり、悪循環になっていることに国民は、気が付くべきである。
海外でも、消費税のデメリットがあまりに、大きく、マレーシアでは、一度、廃止にした。コロナ恐慌で、ドイツやイタリアは、消費税を減税にすることを決めた。
このように、格差を広げ、景気を悪くして、経済成長を30年間も、止めさせ、財政再建も後退させるような消費税は、廃止、もしくは、減税をするべきというヒントを与えてくれるのが、本書である。
本書は、商学部出身の先生が書いた税制からみた消費税減税論であるが、マクロ経済政策からみても、消費税減税は、正しい。
ところで、今回、第2次世界恐慌と言われるコロナ恐慌になっている事から、消費税減税は、早く、やらないといけない各国の課題になっている。
私の個人的な感想言えば、日本の消費税を-10%にして、100円のものを90円にしてもいいと思っている。消費税を0%にしても、失われた30年と、コロナ恐慌の対策では、現状維持になるだけで、-10%くらいの刺激策をしないと、日本人の消費は、帰ってこないと思う。